水の硝酸態窒素除去に関する物理化学的方法と脱窒装置
JKK-990601
特願平11-192214




 近年世界的な産業の発達、人口の急増に伴ない、硝酸による水質汚染が激しく成り、ヨーロッパや日本では硝酸による地下水汚染が激化しつつある。それは、水系の環境汚染物質になっているし尿、生活排水等都市汚水処理、畜産排泄物処理、産業排水処理等で排出されるものが主体である
 本発明は、飲料水として規制されている水に溶解した硝酸態窒素を除去する技術であり、水道水等の飲用直前における水の浄化にも応用することができる。硝酸態窒素の除去を排水前の段階で低コストで効率良く継続除去する分野にも応用される。また、環境問題として多くの論議がなされる、湖沼等内水系、閉鎖水系の水質浄化を目指し、湖沼の循環式水流システムとフィルターシステムの組み合わせにより水系の除窒素の効率を従来なかった水準に高めることを可能としている。
即ち、河川、湖沼、海域更には地下水から硝酸態窒素を除去する基礎的技術を提供し、その技術改良によって莫大な量の水の処理が可能と考えられる。枯渇する水資源の利用範囲を拡大する有効な手段と考えられる。
 即ち、枯渇する水資源の利用範囲を拡大する有効な手段としての展望がある。
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 過去において産業における溶液の硝酸除去(52件)や環境水系の水質浄化技術は多くの特許と実用新案が提案されている。それらの技術の内容は、し尿、畜産排泄物に含まれる窒素を除去する技術としては、硝化作用を受ける前のアンモニア態窒素の段階でpHを高め、硝化作用を受ける前の窒素に対しては、アルカリ性にしてアンモニアガスとして揮散させ硝酸の絶対量を削減する技術。硝酸化成を受けた窒素に対しては、微生物による分解除去する技術、生物膜槽からの汚泥と共に水圏から除去する技術、水生植物による吸収除去、浸透式汚水処理の様に自然処理槽による技術等が主流であった。
 これら自然処理槽による技術では、急増する都市排水、畜産排水、肥料による地下水汚染に対しては不十分である。特にアンモニアガスとして揮散させ方法ではアンモニア臭で匂公害を起こす上、一部の窒素は硝酸化成を受けて亜硝酸、硝酸を生成する欠点も併せ持っている。この様に現実には、河川、湖沼、海域の硝酸除去についての具体的方法に行き詰まりが見られる。まして最近急増しつつある硝酸による地下水汚染については、その除去技術もなく、畜産排泄物からの抑制、家庭排水屎尿処理からの抑制、工場排水からの抑制等規制に頼らなければならず、法的規制も考えられる状況である。
 特に過去から排出され、地下水に混入された硝酸態窒素は、地域によっては今後100年間硝酸態窒素の高濃度化が続くと考えられ、法的規制が成されても汚染の軽減は急速には回復されないと考えられて居る。そこでこの問題に対しては、基本的な所から手を付けなければならない。
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